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火薬御飯

Category :  ミリタリー
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 先月お伺いした時は あいにく九五式軽戦車は帝都に出撃中。展示もお休み。「帰ればまた来ることができる」などとボケながら撤退。今回が年内最後のチャンス。前回バイクでは帰路が寒く辛かった。今回は母から借りた局地戦用スズキアルトでカーナビもなく地文航法で南御殿場駅を探索。
九五式軽戦車ハ号 御殿場(株)カマド自動車 NPO法人防衛技術博物館を創る会
 秋山ゆかりん曰く「戦車の聖地」御殿場にBGMのせいもあってガルパン1話の戦車喫茶「ルクレール」を思い出す。九五式軽戦車を眺めながら社員様と談笑などさせて戴いて恐縮。一昨年あたり静岡ホビーショーに鎮座していた九五式と同個体。実物大レプリカだがスピルバーグの映画「ザ・パシフィック」の撮影用大道具とあって「こいつ…動くぞ!」。御殿場は雪も降る。お誂え向きに無限軌道のこんな自家用車で走ったら楽しそう!

 軽戦車といってもやはりそれなりにデカい。四方を睨む機関銃が自分の方を向いているようで圧巻の迫力。九七式中戦車等と共に歩兵支援の目的で開発されながら大戦中期以降は対戦車戦に駆り出されたため史上の評価は高くはないが、開発時期を考えればよくまとまって完成度は高い。
社長の小部屋 - カマド 九五式軽戦車ハ号 御殿場(株)カマド自動車 NPO法人防衛技術博物館を創る会
 むしろ戦前の日本の未だ低い工業力や日本が置かれた国状を考えるなら、前型八九式中戦車等と共に苦労して国産化に漕ぎ着けた意義は歴史的にも非常に大きいと思う。日本工業界の黎明期 日本人が古来持つ職人気質と(語弊はあるが…)大和魂が融合し昇華した技術者魂は、敗戦を経て戦後開花し世界を席捲する。徒らに輸入や模倣に頼らず痩せ我慢と不利を承知で造り上げた作品は先人の意思を今に伝えるタイムマシンの様な物。

 博物館を名乗るのは伊達ではない!陸上自衛隊の歴代戦車や戦前から戦後、そして今に至る装備車輌の一覧や試作車の写真など貴重な資料が唸りを上げている。説明書きをめったに読まない吾輩でさえ立ち止まるどころか行ったり来たりのガン見。普段使わない脳の容量の少なさが恨めしい。
社長の小部屋 - カマド 御殿場 NPO法人防衛技術博物館を創る会 陸上自衛隊 60式自走106mm無反動砲 61式戦車61TK 74式戦車74TK 90式戦車90TK 10式戦車10TK (警察予備隊/保安隊)戦車 M24チャーフィー M「24特車」M4A3E8シャーマン「M4特車」M41ウォーカー・ブルドッグ「M41特車」
 さすが「ケッテンクラート解体新書」を著述された社長閣下。資料の収拾から表記方法まで適確で実にわかりやすい。すでに単なるミリオタなどでなくジャーナリステックな歴史学に突入。朝日新聞は見習え!余談だが子供の頃、74式戦車を初めて見た時の感動は今でも忘れられない。70年代の日本中を席巻したスーパーカー・ブームの頃、国産車がまだすごくダサかった時期に 「こんなカッコイイのを日本も作ってるんだ!」と。今も昔も子供に国際情勢などは関係ない。「カッコイイ」ことが全て。
社長の小部屋 - カマド 御殿場 NPO法人防衛技術博物館を創る会 シュビムワーゲン キューベルワーゲン ケッテンクラート ジープ 他
 展示車輌は九五式軽戦車の他にもケッテンクラート、キューベルワーゲン、シュビムワーゲンなど。やはり母国の工業遺産には特段惹かれるものがある。歴史の賛否よりも機械としての成り立ちや時代背景に興味は尽きない。「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となる」 自国の歴史を知ることは今や世界標準。温故知新。「我々は歴史に中にいる」。
(株)カマド自動車 NPO法人防衛技術博物館を創る会 社長の小部屋 - カマド 九五式軽戦車ハ号 御殿場
 まして中国・韓国は兵役があるため 若者が戦車に興味を持つのは当り前という。残念ながらその点 日本は遅れをとっている。「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」 陳腐な世論に負けて我々まで卑屈になる必要はない。終戦から70年。乗り物の事故と不祥事が絶えない何処かの国に「正しい歴史認識」とやらを教えてやるためにも、ここは大人も子供も戦中派も金を払ってでも行っておくべきところだ。だが驚いたことに入場無料!

テーマ:軍事と兵器 - ジャンル:趣味・実用

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