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ミリタリー
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河口湖自動車博物館の一般公開は8月一ヶ月のみ。このチャンスを逃すと来年まで収蔵品にはお目に掛れない。天気は悪いし体力は落ち金もないがとりあえず国道52号を北上開始する。新東名清水インター手前から芝川に入って富士宮までショートカット。朝霧高原から国道139号を富士山を時計回りに河口湖に到着。

前回来たのは大学のサークルの合宿(という名目の泊りの飲み会)だったがナビもない頃に男女10数名が車3台連ねてどうやって辿りついたか覚えていない。富士急ハイランドの南側奥の別荘地の中にある。メインの建物には見覚えがあるが飛行館はまだ無かったはず。アホ大学生が大勢で何を見たかも忘れてしまった。

時間の都合もあって自動車館はパス。お目当ては国内唯一の一式戦闘機「隼」と一式陸攻など。今はクラシックカーやバイクよりそっちに興味がある。館内はどちらもカメラ撮影禁止だがスマホなら撮影可。航空祭やコスプレイベントではないが大型レンズの一眼レフが使えないなら写真としての条件は同じ。拡散もしやすい。

中島飛行機キ-43一式戦闘機「隼」Ⅰ型。機体がドリーに載せられ水平の飛行姿勢のため飛び立ちそうな迫力。日の丸こそ描かれてないがマークは有名な飛行六四戦隊・通称:加藤隼戦闘隊。南方作戦では英軍のカーチスやハリケーンを圧倒。海軍の零戦に劣らない活躍を果たすが今まで国内に実機はなかった。零戦は復元やレプリカ合わせて10機以上の個体が現存するが 隼はこれ一機のみ。

その巨体に目が行ってしまった一式陸攻。脇に置かれた発動機のプロペラが4枚であることから後期の二四型か。プロペラ機はジェットと違い単発か双発かで機体の大きさが全く変わってくる。胴体内部は後部まで人が立って歩けるほど広い。

機首の爆撃手席はライトアップされ内部がよく見える。一式陸攻は戦前から終戦まで大戦を通じて爆撃や雷撃機として稼動したが 性能向上が望めず損耗も激しかった。後半は有人特攻ロケット機「桜花」母機にも使用されたが大半は未帰還。

修復中の零戦。空戦性能のため徹底した軽量化が施されたのは有名だが そのため機体は脆弱で製造工程は煩雑だったという。この他 後方の五二型と灰白色の二一型の計3機が所蔵。また靖国神社の機体もここの工房で復元されたもの。

零戦や隼に搭載された「栄」12型(ハ25)発動機の一部。空冷複列星型14気筒エンジンのシリンダーが外された状態。コンロッドや一部ピストンがわかる。18気筒の「誉」エンジンもボア×ストロークが同じ。一見複雑だが各シリンダーは単気筒づつ分解でき互換性もあるから搭載状態での整備性は優れていたと思われる。

栄エンジンの隼の搭載状態では中島飛行機の特徴でもある環状潤滑油冷却器(オイルクーラー)が装備される。点火コード等も新品でおそらく始動可能な状態。…などと部品と完成機を行ったり来たりしていると時間がいくらあっても足りない。

前型の九七式戦闘機をスケールアップする形で設計された一式戦は零戦よりシンプルなラインで作られている。機関砲をエンジンナセルに納めるためシリンダーの間に銃身を通すなど考え抜いたパッケージング。現在の車のような肥大化したオブジェとは対象的に 小型でシンプルという理想的な機械の容を実現している。

隼の下に置かれた小さな新聞記事。惑星探査機はやぶさ2の小惑星リュウグウ着陸を報道している。戦後の宇宙開発の第一人者・糸川英夫博士が戦時中この一式戦「隼」の開発に携わっていた旨を伝える。はやぶさⅠが着陸に成功した小惑星イトカワも博士の名に因む。戦後は実験用ペンシルロケット等を開発。近くは円谷プロ特撮「スターウルフ」の監修にも当たるなど行動範囲の広い博士だった。

屋外にはF-86FブルーインパルスやT-33練習機などレストアを待つと思しき機体も多数。米国が強大な生産力にモノを言わせ大量生産。戦後膨大な余剰となり周辺国に供与されたハチロクも最近見る機会も減った。ここのあるのは日本の航空史そのもの。もっとゆっくり見ていたいが時間と山の天気も心配で帰路に付く。

繰り返すが公開は8月一ヶ月のみ。前回たまたま8月だったのか覚えていないがコチラは展示公開よりも修復作業が重要な工房。テーマパークではない。場所は雑木林の奥でわかりにくいが バブルの残り香が漂うような空家が目立つ別荘地や閑散としたゴルフ場を横目に走っていると それもまたヘンに懐かしい気がした。

前回来たのは大学のサークルの合宿(という名目の泊りの飲み会)だったがナビもない頃に男女10数名が車3台連ねてどうやって辿りついたか覚えていない。富士急ハイランドの南側奥の別荘地の中にある。メインの建物には見覚えがあるが飛行館はまだ無かったはず。アホ大学生が大勢で何を見たかも忘れてしまった。

時間の都合もあって自動車館はパス。お目当ては国内唯一の一式戦闘機「隼」と一式陸攻など。今はクラシックカーやバイクよりそっちに興味がある。館内はどちらもカメラ撮影禁止だがスマホなら撮影可。航空祭やコスプレイベントではないが大型レンズの一眼レフが使えないなら写真としての条件は同じ。拡散もしやすい。

中島飛行機キ-43一式戦闘機「隼」Ⅰ型。機体がドリーに載せられ水平の飛行姿勢のため飛び立ちそうな迫力。日の丸こそ描かれてないがマークは有名な飛行六四戦隊・通称:加藤隼戦闘隊。南方作戦では英軍のカーチスやハリケーンを圧倒。海軍の零戦に劣らない活躍を果たすが今まで国内に実機はなかった。零戦は復元やレプリカ合わせて10機以上の個体が現存するが 隼はこれ一機のみ。

その巨体に目が行ってしまった一式陸攻。脇に置かれた発動機のプロペラが4枚であることから後期の二四型か。プロペラ機はジェットと違い単発か双発かで機体の大きさが全く変わってくる。胴体内部は後部まで人が立って歩けるほど広い。

機首の爆撃手席はライトアップされ内部がよく見える。一式陸攻は戦前から終戦まで大戦を通じて爆撃や雷撃機として稼動したが 性能向上が望めず損耗も激しかった。後半は有人特攻ロケット機「桜花」母機にも使用されたが大半は未帰還。

修復中の零戦。空戦性能のため徹底した軽量化が施されたのは有名だが そのため機体は脆弱で製造工程は煩雑だったという。この他 後方の五二型と灰白色の二一型の計3機が所蔵。また靖国神社の機体もここの工房で復元されたもの。

零戦や隼に搭載された「栄」12型(ハ25)発動機の一部。空冷複列星型14気筒エンジンのシリンダーが外された状態。コンロッドや一部ピストンがわかる。18気筒の「誉」エンジンもボア×ストロークが同じ。一見複雑だが各シリンダーは単気筒づつ分解でき互換性もあるから搭載状態での整備性は優れていたと思われる。

栄エンジンの隼の搭載状態では中島飛行機の特徴でもある環状潤滑油冷却器(オイルクーラー)が装備される。点火コード等も新品でおそらく始動可能な状態。…などと部品と完成機を行ったり来たりしていると時間がいくらあっても足りない。

前型の九七式戦闘機をスケールアップする形で設計された一式戦は零戦よりシンプルなラインで作られている。機関砲をエンジンナセルに納めるためシリンダーの間に銃身を通すなど考え抜いたパッケージング。現在の車のような肥大化したオブジェとは対象的に 小型でシンプルという理想的な機械の容を実現している。

隼の下に置かれた小さな新聞記事。惑星探査機はやぶさ2の小惑星リュウグウ着陸を報道している。戦後の宇宙開発の第一人者・糸川英夫博士が戦時中この一式戦「隼」の開発に携わっていた旨を伝える。はやぶさⅠが着陸に成功した小惑星イトカワも博士の名に因む。戦後は実験用ペンシルロケット等を開発。近くは円谷プロ特撮「スターウルフ」の監修にも当たるなど行動範囲の広い博士だった。

屋外にはF-86FブルーインパルスやT-33練習機などレストアを待つと思しき機体も多数。米国が強大な生産力にモノを言わせ大量生産。戦後膨大な余剰となり周辺国に供与されたハチロクも最近見る機会も減った。ここのあるのは日本の航空史そのもの。もっとゆっくり見ていたいが時間と山の天気も心配で帰路に付く。

繰り返すが公開は8月一ヶ月のみ。前回たまたま8月だったのか覚えていないがコチラは展示公開よりも修復作業が重要な工房。テーマパークではない。場所は雑木林の奥でわかりにくいが バブルの残り香が漂うような空家が目立つ別荘地や閑散としたゴルフ場を横目に走っていると それもまたヘンに懐かしい気がした。
テーマ:荒野のコトブキ飛行隊 - ジャンル:アニメ・コミック