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旅行・ツーリング
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Aqours 5周年記念シングル「smile smile ship Start!」に、昔西浦にあったフローティングホテル・スカンジナビアが登場。「スカンジナビア!なにもかも、みな懐かしい…」。PVは現役の航行状態。客船だった当時の名前は「ステラ・ポラリス」(=北極星)。ノルウェーのクルーズ船だ。

ホテル・スカンジナビアは私が物心ついた頃からすでに有名だった気がする。ウィキによれば、ステラ・ポラリスは1926年にスウェーデンで建造され進水。1940年「ヴェーザー演習作戦」時にドイツ軍に接収され、使われぬまま終戦後ノルウェーに返還。戦後再び客船として運行するが、タイタニック号事故を機に締結された安全基準の「SOLAS条約」が改正され、改修に多額の費用が掛かるため売却が決定。1969年 日本に売却される。

ステラ・ポラリスは総トン数5105トンの外洋型客船だったが、契約に継続使用を認めない条項があったため、所有者の国土計画(西武グループ)はレストラン兼ホテルへ転用を決定。これには外車ディーラーの柳瀬次郎氏の指南があったという。1970年より「フローティングホテル・スカンジナビア」として営業を開始。日本はちょうど高度経済成長期にあり、美しい船の外観や富士山を眺望できるロケーションも相まって大評判となった。

リゾート開発ブームの80年代、伊豆箱根は行楽客で大渋滞していた。身動きのとれない国道136号線を避けて、海沿いの国道414号を行くと達磨山林道の分岐近くの湾内に、白い船体が見えて良い目標物になっていた。夜間はライトアップされ雰囲気も抜群。マスコミにもよく取り上げられた。それにしても、よく普通車でも通行できる専用の桟橋まで作ったものだ。

西部警察やGメン75など名立たるテレビドラマのロケ地の他、ローカル番組への登場も数知れない。テレビがメディアの中心だった時代に、ロケ地に選ばれることは宣伝効果と共にたいへん名誉な事。当然エンドロールに撮影協力で紹介される。伊豆箱根は伝統の観光地だが高度成長期からバブル崩壊まで、全国の観光地と同様、高単価な高級リゾート化していく。

スカンジナビアを襲う怪獣と戦うウルトラマンA。子供世代にも知られていたわけだ。ホテルとしての役割以上に、美しい船が停泊する観光名所であり、地域のシンボル的存在だった。地元でも自慢の船だったそうだ。
90年代後半、バブル崩壊後のリゾート不況からスカンジナビアは1999年 ホテルの営業を終了。レストランのみ営業を続けるが、西武グループの事業再編もあってレストラン事業も2005年3月に終了。地元で保存を求める運動も起こるが、清算対象のスカンジナビアは海外への売却が決定する。

2006年8月末、スカンジナビアは老朽化した船体の改修のため、上海に向け沼津を出航。これがステラ・ポラリスの最後の航海となった。曳航中の9月1日夜、和歌山県串本町沖で浸水のため船体が傾き始め、翌2日午前2時頃、潮岬沖約3kmに沈没。昭和の日本中が憧れ、地元でも人気のあったスカンジナビアの思い出は、今も市内各地に大切に保存されている。

ホテル・スカンジナビアは私が物心ついた頃からすでに有名だった気がする。ウィキによれば、ステラ・ポラリスは1926年にスウェーデンで建造され進水。1940年「ヴェーザー演習作戦」時にドイツ軍に接収され、使われぬまま終戦後ノルウェーに返還。戦後再び客船として運行するが、タイタニック号事故を機に締結された安全基準の「SOLAS条約」が改正され、改修に多額の費用が掛かるため売却が決定。1969年 日本に売却される。

ステラ・ポラリスは総トン数5105トンの外洋型客船だったが、契約に継続使用を認めない条項があったため、所有者の国土計画(西武グループ)はレストラン兼ホテルへ転用を決定。これには外車ディーラーの柳瀬次郎氏の指南があったという。1970年より「フローティングホテル・スカンジナビア」として営業を開始。日本はちょうど高度経済成長期にあり、美しい船の外観や富士山を眺望できるロケーションも相まって大評判となった。

リゾート開発ブームの80年代、伊豆箱根は行楽客で大渋滞していた。身動きのとれない国道136号線を避けて、海沿いの国道414号を行くと達磨山林道の分岐近くの湾内に、白い船体が見えて良い目標物になっていた。夜間はライトアップされ雰囲気も抜群。マスコミにもよく取り上げられた。それにしても、よく普通車でも通行できる専用の桟橋まで作ったものだ。

西部警察やGメン75など名立たるテレビドラマのロケ地の他、ローカル番組への登場も数知れない。テレビがメディアの中心だった時代に、ロケ地に選ばれることは宣伝効果と共にたいへん名誉な事。当然エンドロールに撮影協力で紹介される。伊豆箱根は伝統の観光地だが高度成長期からバブル崩壊まで、全国の観光地と同様、高単価な高級リゾート化していく。

スカンジナビアを襲う怪獣と戦うウルトラマンA。子供世代にも知られていたわけだ。ホテルとしての役割以上に、美しい船が停泊する観光名所であり、地域のシンボル的存在だった。地元でも自慢の船だったそうだ。
90年代後半、バブル崩壊後のリゾート不況からスカンジナビアは1999年 ホテルの営業を終了。レストランのみ営業を続けるが、西武グループの事業再編もあってレストラン事業も2005年3月に終了。地元で保存を求める運動も起こるが、清算対象のスカンジナビアは海外への売却が決定する。

2006年8月末、スカンジナビアは老朽化した船体の改修のため、上海に向け沼津を出航。これがステラ・ポラリスの最後の航海となった。曳航中の9月1日夜、和歌山県串本町沖で浸水のため船体が傾き始め、翌2日午前2時頃、潮岬沖約3kmに沈没。昭和の日本中が憧れ、地元でも人気のあったスカンジナビアの思い出は、今も市内各地に大切に保存されている。