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火薬御飯

Category :  オートバイ
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 最近、ヤマハがちょっと元気がない。これは今やヤマハのヘヴィーユーザーと化した私にとっては由々しき問題。相変わらず元気がイイのがカワサキ。お家芸の大型二輪が好調。実際良いバイクを送り出している。ホンダは最近おもしろくないが、それでも原付二種のオマージュはベテランにもウケている。スズキも125~250㏄の初心者向けはよく見掛ける。油冷の新型エンジンは内外で評価が高く、カタナなどビッグバイクも手堅い。
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 ヤマハは…SRやセローなど伝統のブランドが相次いで生産終了。ニューモデルは奇抜だが総じてコンセプトが地味で華がない。売れ筋の中型や二種は海外製の逆輸入。かつて主力だったエントリーユーザー向けの原付スクーターでは、伝統のブランド「ジョグ」は、ホンダ・タクトに憑依されて、風前の灯火。最期に残った自社製ニュースギアは前にも書いたので、アニメの影響で僅かに光明が見えるビーノについて少し触れてみる。
【ギアC UA03J】
 今乗っている原付スクーターは「ギアC」。そのメーターをフルスケール(60㎞/h以上の表示)に交換したい。そこでハンドル周りに互換性のあるビーノの検索から始めた。私は正規の新聞配達員として5年弱勤務する間に、同じ形式名(UA03J)のニュースギアを中古で3台起こして乗り潰した。車体は安定し堅牢で積載も抜群。たださすがに業務用にはもう乗りたくない。二年ほど前、略同型のギアCの出物があって落札。約2年乗っている。
 ギアCはニュースギア(UA03J)のハンドル周りを同社のビーノ(5AU)に交換したような構成。フロントフェンダーとフロントカウル上端のオーナメントがオリジナル部品だ。ビーノのハンドルはクランプを介してバーハンを噛ませる構造で、ハンドルバーの交換やポジションの変更が簡単で良い。ただミニメーターは小さ過ぎて見にくいので、私的にあまり好きではなかった。ところがこんなパーツが大ブレイクした時代があった。

【世紀末ストリートカスタムのトレンド】
 ヤマハの原付スクーターは、基本がほぼ同じ逆台形のメーターを各機種とも採用していたが、初代ビーノはわざわざ燃料系が別体のミニメーターを新造。メーター内には速度警告灯のみで他のインジケーターは廃止。オイル残量の警告灯はハンドルポスト手前に移動。この部分だけずいぶん手間とコストが掛っている。私的に、バイクのメーターは、クルマでいうコンソールに当ると思っている。走行中に見えるのは(便宜上)メーターだけだから、視認性など安全性と法令の範囲での改造はインテリアの変更に当ると思う。スピードメーターをもう少し大きくしたい。
 なぜこんな純正メーターかというと、90年代末から2000年頃の「バーハン化カスタム」ブームに原因がある。ヤマハはこうしたチャラい巷のブームに敏感で、メーターやハンドルポスト単体でもカスタム流用に重宝がられ中古部品の相場も上昇。キタコやハリケーンから同形状のカスタムパーツが発売されても、純正や中古部品でも信頼性はなお高かった。
YAMAHAヤマハGEARギアCバーハンドルポストメーター4KNニュースギアUA03J
 普通の原付スクーターは、ステムとハンドルバーをT字型に溶接し、その上からメーターや灯火類を組み込んだハンドルカバーを被せ、ハーネスやケーブル、リレー等をその中に詰め込む。ビーノ(5AU)のハンドル周りは高級感があり、手間とコストが掛っている。それらは現行の安普請の海外製原付スクーターなど遠く及ばない。2スト原付スクーターの存続が微妙になってきた世紀末に、ヤマハのプライドを感じさせるレジェンドの登場。この世紀末からミレニアムを跨ぐ、狂喜乱舞のストリートカスタムは、TWやマジェなどヤマハ車が牽引するところが大きかった。
【ビーノ 5AU】
 ヤマハ・ビーノ(5AU)は1997年3月にデヴュー。人気ユニット「パフィー」を起用して云々というのは割愛して、レトロデザインで人気があったホンダ・ジョルノ(AF-24)の対抗機種なのは明らか。ジョルノが着色樹脂の外装なのに対し、ビーノはヤマハ得意の深いメタリック塗装やメッキ部品を散りばめ、高級感とオシャレな雰囲気を演出。ジェンダー平等の昨今では考えられないが「女性向け」を強調した広告(女の子だけのバイクなのだ!というキャッチコピー)で、ギャル世代の女子に大人気。さらにビンテージ半ヘルが大流行。世紀末に向って世の中が下降線を辿っても、若者文化は絶頂期。ビーノは乗り物ではなくファッションになった。
 エンジンはジョグアプリオ(4JP / 4LV / SA11J)の流用。アプリオのモデルチェンジに従って、ビーノも電装系等が変化するため、リミッターカットのCDIの種類が多い(7種類くらい)。このあたりはDJ-1からライブディオまで共通のホンダとの違いで、同年式のジョグZは常にディオZXより速かった。車体はやや重く感じ、フロントのボトムリンクはアームが変形しやすかった。この部分は今は海外製の対策品が入手可能。外装の塗色のバリエーションが多く、色違いの中古もよく見かける。ビーノの特別仕様にはハローキティや宇多田ヒカルバージョンがあり、女性ユーザー向けを先鋭化。逆に「boys」というグレードが誕生する。対するジョルノは、スモークが多めでマフラーが詰りやすく、オシャレ派には敬遠された。
 ビーノが発売された90年代後半には、既にホンダは西暦2000年で2スト全廃を宣言していた。ホンダはその通りに2ストの生産を終了するが、この流れに合わせるように、他社もニューモデルの発表は少なく、もっぱら排ガス規制の対策型へのマイナーチェンジに腐心していた。ビーノ(5AU)は1999年に生産終了。対策型のSA10Jに移行する。
【ビーノ SA10J】
 西暦2000年、排ガス対策に二次エア導入や触媒を導入したSA10Jに生産移行。外見上の相違点は立体エンブレムくらいしかないためわかりにくいが、マフラー周辺はこれでもかというほど補器が付けられ排ガス低減の努力がされていた。また同じ時期に、ヤマハは伝統の数字+アルファベット2文字の形式名を、他社に習ったようなアルファベット+数字の配列に変更。そんな対策型ビーノも2003年で生産終了。スペシャルバージョンに人気があったため、この後期型(SA10J)を「ビーノ・クラシック」と呼ぶ向きもある。今思うと、あれだけ巷に溢れたと思われた初代(2スト)ビーノの寿命は、製造期間6年弱とずいぶん短かったことになる。それだけ大量に売れて街中を走っていたし、今でも中古は在庫豊富。
【4スト・ビーノ SA26J】
 2004年3月、エンジンを4スト化したSA26Jは台湾ヤマハの製造で、エンジンはメッキシリンダーの水冷方式の3バルブOHCとハイメカを奢る。SA26Jはフロントがボトムリンクからテレスコピックに変更され、キャストホイールを採用する等で走行性能が良く、BJジョグ以上に原付レースなどで重用される存在となっていた。関西方面で今も根強い人気を誇る原付クラスは、生産拠点の変更もあって昔とは状況が違い、オーバーホールは海外製のエンジンコンプリート(3~5万円くらい)で載せ替えてしまうらしい。同様のエンジンコンプは、新旧カブ系やホンダ原付スクーター用なども仕様も多彩で、これだけは海外生産の良い副産物。
【ビーノ SA37J】
 2007年11月エンジンをフューエルインジェクション化。メーター内のインジケーターがハイビームと水温警告灯のランプ2つに、エンジン警告灯とウインカーが追加された4つになる。エンジン警告灯はキーを回すと点灯、インジェクションに燃料を送るフューエルポンプが規定値まで加圧するとランプが消灯。エンジン警告灯の消灯後にセルを回すようマニュアルにあり、バイク屋は購入者に説明することになっている。消灯前にセルを回すと、燃圧が足りず失火。その後も燃料がタレ流しになるためカブッた状態になる。2018年5月にモデルチェンジ。(2BH-AY02)型に移行。
【ホンダ (2BH-AY02) ビーノ】
ゆるキャン△アニメ一期が放送されていた2018年5月、ビーノは三代目となる2BH-AY02型にこっそり移行する。実はこのモデルチェンジを筆者は全く気付かなかった(バイク雑誌をあまり見なくなったため)。ヤマハは新聞配達用のニュースギア(UA06J~UA08J)以外の自社生産を打ち切り、ヤマハ伝統のブランド・ジョグとビーノは、それぞれホンダのタクトとジョルノの前半部分を挿げ替えたようなマシンに変わっていた。生産はホンダ熊本工場へ移管。皮肉にも国内生産に出戻ったことになる。
【しまりんビーノ】
ゆるキャン△ブームは今さら言うまでもない。山梨県側はよくわからないが、静岡県内は富士山麓西側の、ほとんど荒地のような古いキャンプ場がテントでいっぱいになった。ビーノはアニメ3話から登場。個人的にも原付スクーターは大好きだし、身近なアイテムなのも良い。アニメ一期3話から登場するが、エンジン警告灯があることから2007年から2018年に生産されたSA37J型だとわかる。原作マンガもアニメもこの一台。OVAではトリシティ125も登場するが、これっきりの外伝的な扱い。
ゆるキャン△しまりんビーノSA37J
アニメ一期が始まる頃には生産が終わったため、実写のドラマ版ではホンダ製の2BH-AY02型が最初から使われる。SA37Jと2BH-AY02の外観上の違いはサイドカウルだが、ドラマもアニメもサドルバッグで隠れてしまうため、あまり気にならない。2BH-AY02はメーターがホンダ共用の本体がやや薄い角型だが、正面から見ると大きな箱が載っているように見える。
ゆるキャン△しまりんビーノ2BH-AY02メーター
【デザインの優秀性】
 このホンダOEMビーノはジョルノ(JBH-AF77/2BH-AF77)がベースで、車体後部はもちろんフロントカウルインナーまでジョルノと共通。専用部品はフロントカウルのライト周りとフロントフェンダーくらい。車体のほとんどはジョルノと同じ部品でできている。逆にこのライト周りとカラーリングだけで、ビーノのアイデンティティが成立しており、印象に残るデザインだったことがわかる。最近のクルマやバイクは、デザインは良いはずなのに、印象に残る部分がなく、区別が付かない。昔のクルマやバイクは、今よりあっさりしていたが、車種名だけでアウトラインが思い浮かぶくらいシルエットの印象が強かった。これは日本車に多い現象で、アメ車などは現行でも車種がわかりやすい。モデルチェンジしてもオリジナルの印象を引き継いでいるビーノは、優れたデザイン。今の若い世代の趣向はわからないが、同じ価格帯なら、殺風景でスタンダードというより無個性なジョルノより、カラバリも豊富なビーノを選ぶのではないだろうか。
【レジャーバイク】
昔ヤマハはファンバイクと銘打ったレジャーバイクを得意としてきた。ミニトレやフォーゲルなど、ホンダ・モンキーの派生型に対抗したものだが、創立者ご健在の下でレースの勝利が至上命題だったホンダに比べると、遊び心に溢れるバイクが多かった。その後、レースがブームになると、ヤマハの契約ライダーは(ケニー・ロバーツや平忠彦など)強いカリスマがあり、変り者のフレディー・スペンサーや満身創痍のミック・ドゥーハンなど擁するホンダを、ライダーの人気で圧倒。レース人気が下降しても、なぜかバレンティーノ・ロッシは最後まで人気があった。
 今のヤマハをマンガやアニメが引っ張っている。これはヤマハ車がデザインに突出した部分があって、デッサンが描きやすく、わかりやすい特徴があるからだと思う。他社のバイクはゴチャついて線図を単純化するのが難しい。ビーノも、前からでも横から見ても、わかりやすいアウトラインがある。おかげでアニメに大抜擢、車両のキャラクターまで変化した。
ヤマハVinoビーノ2BH-AY02
 ビーノのディスプレイには、なぜかキャンプサイトがよく似合うようになった。そこにはジオラマのようなストーリーがある。常に繊細に織り成されるホンダのデザインに対し、ヤマハにはシンプルで太い線がある。これがアウトドアのデザインに負けない力強さになっていると思う。それは使う側には目に見える安心感になる。また昔からヤマハのバイクは、海や山や、砂漠や雪原までも背景にした広告(や音符マーク)が、脳の奥にまで刷り込まれているからかもしれない。レジャーとは昭和のキーワードの一つだが、レジャーバイクの再来はまだ当分続くと思う。
 結びに…コロナ禍の、テレワークやソーシャル・ディスタンスの恩恵もあって、二輪車の出荷が好調。今年度のヤマハの連結決算は増収増益だったそうだ。新型の4スト版SDRでも出してくれないかな?ww

テーマ:スクーターカスタム - ジャンル:車・バイク

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