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火薬御飯

Category :  ミリタリー
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日本のマスコミやネット民が忘れ去って久しい「キエフの幽霊」は、海外では英雄伝として偶像化が進んでいるらしい(Tシャツほしい)。当初はマニア好みの荒唐無稽な都市伝説だと思われていたが、戦況が明らかになるにつれて、全くのデマではない事実に基づく戦果として解明されつつある。
キエフの幽霊(Привид Києва)the-ghost-of-kyiv-i-stand-with-ukraine-lover-hero-of-kiev-t-shirt-Ladies-tee
「キエフの幽霊」とは初戦で圧倒的な兵力で先制攻撃を掛けたロシア軍を、一機のMig-29(国籍不明)が迎撃し一度に6機のロシア空軍機を撃墜したというもの。いくら技量の高いパイロットでも一度の6機の撃墜など(エリア88かエースコンバットでもなければ)状況的に不合理で信憑性がない。
戦況が絶望的になると、こんな噂話が実しやかに流れることが歴史上も間々あった。圧倒的な敵を何処からか現れた神の軍隊が蹴散らし窮地を脱した…という類の逸話。これは追い込まれた状況での一種の極限心理だ。
ところが戦況が徐々に公開されると(幽霊が単機で撃墜したわけではないが…)キエフ空襲時のロシア側の損害はまんざらウソでもなくなってきた。
ウクライナはロシア侵攻前からNATOや周辺国から情報を得て、航空機や防空火器を退避させ相当数温存。反撃に際してはウクライナ空軍のMig-29だけでなく対空火器や供与された携行型対空ミサイルまで、(当時のマスコミ報道とは裏腹に)かなりの損害をロ軍に与え、SNS等でも公開されている。
そんな目に見える反撃の様子から現れたのが「キエフの幽霊」という英雄伝説ではないか。実際この伝説が単なる伝説で終わらないほどウクライナ軍は強い。またウクライナ国民も賢明で、それらが世界中を惹き付ける。
なお「キエフの幽霊」は開戦初期に外電の“Ghost of Kyiv”を直訳したものだが、現在ではウクライナ語の発音を直接表記する「キーウ」に変わり、日本語のニュアンス的には幽霊よりも「亡霊」とするほうが正解だろう。
ところで上記のTシャツのシルエットはMig-29フルクラムではなくF-15。Tシャツを販売するにあたり、版権上の問題でも心配しているのか(笑)。

テーマ:ロシア・ウクライナ・CIS関連情報 - ジャンル:政治・経済

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