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火薬御飯

Category :  新聞配達ギア
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 新聞配達用のニュースギアのアフターパーツの一つ(写真中央)で、たぶん台湾製。ヤフオクの新品一発落札で3,800円だったと思う。 仕事の時は たいへん乗り易くなって良かったのだが、街乗りだと 少々硬く 後ろが下がり過ぎる。
ニュースギア新聞配達用サスペンション
 いちばん上の黒く細長いサスが、今日仕入れた(たぶん)ノーマル。自由長は300mmある。真ん中の青いスプリングのサスが その業務用。長さは2cmほどノーマルより短いが、新聞配達は低速走行で過積載なため、多少堅くても、跳ねない(ムダに動かない)サスのほうが走りやすい。いちばん下の赤いヤツは、たぶんデイトナ製で、業務用よりさらに短い。 おそらくホンダ車用の自由長275mmのヤツだが、車種によってはスプリング上部(画像右)が車体取り付け部分のフレームと干渉して使えない。因みに、ニュースギアは不可。

つまり新聞配達用に改造した車体を、普通のスクーターに戻そうとしている。デカくて重いが、この積載性と安定性 大容量の燃料タンク(8L)は捨て難い。
4KN(UA03J)ニュースギア
 数年前、やはりヤフオクで購入した時点で、”寄せ集め”くさい車体なのは承知していた。(注*保障が欲しいヤツは ヤフオクを使うべきではない!)いわゆるイジリ壊しを繰り返し、中古エンジンを載せ代えるハメになったが、おかげで、このスクーターに詳しくなったし、いろいろと勉強させてもらった。

以下はクソの役にも立たないギアの雑学!!

 ギアという呼称は大別すると2種類、現行の4ストローク(BX50N、UA06J)と、1996~2007年に生産された2ストローク(BA50N、4KN、UA03J)があるが、この形式名称が曲者。ここでは2ストロークについてのみ記述する。以下はカタログ上の区分だが書類上は記載されないのと相互にオプションの設定がされているため、中古車市場では ほとんど意味が無い名称。

 BA50:
 この形式名そのものがあまり使われないがメーカーサイトでは こう呼ぶ。BA50はスタンダード。ハンドル左右に前後輪ブレーキレバーがある普通のスクーター。 右側ブレーキレバーにはレバーロック機能があるがアソビの関係で ほとんど役に立たないのはカブと同じ。カラーはソリッドホワイト、同ブラックの他、黒(濃緑?)メタリック(名称:オールラウンド)仕様が存在。
ヤマハ 4KN ギア All Round オールラウンド
 
 BA50N:
 いわゆるニュースギア。後ブレーキが右フットペダルになる。大型の荷台と同じく大型の前カゴを標準装備。新聞配達は 足ブレーキでないと使い難い。前カゴの形状はメイトと同じだが、取り付けステーの位置が少し違う。新聞配達はカゴの下に純正の鉄板を入れないと重みで歪んで壊れるのが早い。
 
 BA50NH:
 ニュースギアにグリップヒーター装備の型。前カゴと荷台は当然付く。このグリップヒーターを使うと、走行性能は変らないが、燃費がかなり悪くなる。黒のニュースギアをよく見掛けるが、カタログには存在せず、販売店側が顧客の要望で、どちらかのオプションを付けて 仕上げたものだと思う。
 
 BA50S:
 パーキングスタンドが付いた型。ブレーキは左右ハンドルにある。この型でフットブレーキはまだ見たことがないが、オプションとして設定があるらしい。屋根付きやピザ屋さんなら、こちらのほうが使い易いのかもしれない。サイドスタンドは全車標準装備で、戻し忘れ防止用の点火カット機能も全車に付く。
 
 BA50ST:
 パーキングスタンド装備の”S”に、リアボックスを標準装備の型。何故そんな仕様があるのかと言えば、ギアは「ヘルメットが入らない」からだろう。こちらもフットブレーキやグリップヒーター標準装備はない模様。パーキングブレーキ用ペダルの穴は全型に付いているので、これも全車 オプションで付けられる。結局、中古でリアのボックスを外してあったら、区別がつかない。
 
 BA50C:
 ギアCのこと。BA50に ビーノのハンドル周りを移植している。レッドとブラックが基本色だが、インナーが グレーでなく 黒なので精悍に見える。未だに新車を見掛けるが、似たような形のヤマハVOXのほうが使い勝手が良さそう(店頭価格も安い)。フロントフェンダーだけ 専用部品のようだ。

 以上は装備の違いで、それぞれオプションで用意されているので、新車販売されて以後は、ほとんど区別が付かない上、書類にも記載されていない。書類(登録)上の形式名称は4KNだが、フレームナンバーは前期型:4KNと後期型:UA03Jの2種類が存在する。 全年式を通して、上記の標準装備の違いによるサブネームが形式名称4KNの次に付く。1996~2000年迄の前期は4KN-が数字の1~9。後期の2000~2007年はアルファベットのA~R(?)が当てられている(らしい)。以下、フレーム番号からの前期・後期の区分。

 前期型(4KN-)1996年~2000年生産型
 マフラーが初代BW'sに良く似た一体型で、触媒が無い。駆動系の部品に3AAという品番があるのは、この初代BW'sからの流用品。リアブレーキのドラムが標準型メイトと同じモノだが、これはスーパーカブと共用できる。フロントドラムはより大径でニュースメイト(4AU/4AV/3KG…)と同型。このフロントブレーキシューは TW200(2JL)やドラッグスター250(VG02J)リア用とも共通の品番で非常に良く利く。そのため ハンドル切れ角の大きいニュースギアで 初心者の“ 握りゴケ ”が頻発する。シリンダー周辺は2JA以降の後期縦型とほぼ共通。後期型との外見の違いはマフラーのみだが、イジって速くなるのは前期型。
 
 後期型(UA03J-)2000年~2007年生産型
 マフラーが触媒入りの2分割の型になった。クリーナー・ボックスのフタ裏側にコンペンセイター(フィルターの汚れに関係なく、燃調を均一化する)が付いた。そのため”煙”は、目で見る限り ほとんど出ない。 キャブセッティングが異なり(メイン:♯88→♯84、スロー:♯40→♯44)、点火もパルサー、CDIとも別物に。リアブレーキシューがフロントと共用になる。 リア・アクスルシャフトの径が太くなった。そのためリアホイールは実は全く別物。 クラッチが3枚→2枚になるが、アウターが共通のため、いちおう流用できる。その他にも、2分割のマフラーを絞めるボルトや、クリーナーの蓋の形状 ネジ数など、年式毎に変更点は多い。組み合わせて使う時は注意が必要だが、各アッセンには互換性がある。

― 追記 ―
 2ストロークのニュースギアは、生産終了を発表した後も(駆け込み需要があったためか)追加生産をした様子が伺える。2007年型は、新型の4ストと旧型の2ストが混在している。それでも、ギアCは未だに新車デッドストックを中古車情報などで見掛ける。4ストロークの新型ギアは海外生産(台湾)のため新車価格が2スト旧型ギアより安い。4スト(UA06J)と2スト(UA03J)では前後ホイールとブレーキシューは共通。…ということはVOX(SA31J・SA52J)のリアホイールまでは共通。

 業務用(新聞屋、ピザ屋…)は廃車後に必ず部品取りに使われ、使えそうな部品をむしり取ったり、丸ごと交換してしまうのは常識。タイヤの交換などは、予備のホイールを用意して ホイールごと交換してしまう。最近は代理店でも「台湾パーツ」等の 輸入補修部品(単価が純正より 遥かに安い)を使うので、中古は「何が付いているか、わかったものではない」のが現状。

 4KNはギア全般の形式名だが UA~の形式名には統一性がない。UA01、UA02 は郵政メイト。UA04は標準型のメイト(2ストローク)、UA05はYB-1、UA06は4ストロークのギア(現行)に当てられている。この UA~は ビジネスモデルを 一括りにしたかった名称のようだ。メイト、YBは既に生産中止(廃版)のため、現行ではヤマハのビジネスモデルはギア(UA06J)のみになった。余談だが メイトは2スト(50、80)4スト(90)共 スーパーカブより整備性が良く堅牢。カブは昔に比べると(速くなったが)耐久性が下がっている。

 エンジン自体が旧型BW'sから発展した「縦型」エンジンのため、駆動系は3AA、シリンダーまわりは2JA(ジョグスポーツ)との共通部品も多く、リードバルブは27V用でも使える。ボアアップキットを組んだこともあったが燃調をジェットで追い切れず止めた。オイル吐出量は電気式ポンプのため調整は不可。初期4KN型は旧型BW's(3AA)クランクケース流用のためマフラーもカバーを除けば同型。実際やってないが(4KNは)たぶんポン付け可能。

 ギアは車重が重いため駆動系チューニング・パーツはたとえ国産(キタコ・デイトナ…)でも耐久性に問題が出る。結局プーリーやウェイトローラーは純正流用が好結果だった。が、ヤマハ純正は値段が高い。前述のノーマルリアサスはグランドアクシスと同長なので使える。レートはたぶん変らない。

 ニュースギア新旧型(2スト・4スト)では 前後ホイールとタイヤだけは共通(F:90/90-12、R:110/90-10)でワンサイズ程度ならサイズアップしても走行性能は変らないと云える。海外製タイヤ(ケンダ・DURO)も特に減り傷みが早いとは感じなかった。ただタイヤが薄くなると路面のギャップを拾い易い。
NEWSGEAR(4KN)+3AA
 因みに私は リアにズーマーと同じ130/90-10インチを履かせたことがあったがキャブ内側のゴム製カバーを少し擦る。駆動系も要セッティングでしかもかなりピンポイントになり登坂力や加速がそうとう落ちる。最高速も車重に負けて伸びないので 見た目重視の“若者仕様”以外はあまりお勧めできない。フェンダーカットも タイヤが太いので泥を巻き上げ易く 後続の迷惑になる。

等々、詳細はいずれ、また…。

テーマ:原付修理マニュアル - ジャンル:車・バイク

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