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火薬御飯

Category :  オートバイ
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 出発は午前4時を回ってしまった。すでにエントリーは間に合わない。態々前日まで長時間勤務を入れてくれた仕事場や、思わぬ修理の失敗を今更恨んでも始まらない。時間調整をしながら浦和辺りで合流する事を考える。

 給油のため海老名に寄り 外環道を経由して 首都高から東北道に入る頃には中途半端な整備や装備の不安も全て忘れていた。 浦和インターまで自宅から200km弱、午前7時。そろそろ高速組の出発時間。この先あたりから盛大にブチ抜かれることになりそうだがマイペースを保ち佐野SAを目指す。
佐野サービスエリア 東北自動車道 Ducati 1098(Superbike)999
 北関東のランドマーク佐野SAで煙草を吹かしていたら両側に伊太利亜勢が。今回のお仲間ではなさそうだがドゥカティは好きだ。日本では絶滅したレーサーレプリカを 主力戦闘機として淡々と作り続けてくれている。参加者でなくても「今日が何の日」か知る「元」走り屋は多い。私がソレとは見えまいが話し掛けられる前に走り出す。

 FZR250の高速での燃費は23km/ℓくらいだが、燃料タンク容量が12ℓ程度なのでガススタのあるSAの間隔を考えると200km前後で給油をしなければならない。栃木県に入ったあたりから、ソレらしき大型バイクが追い越し車線を カッ飛ぶ(死語)のが見えたが付いて行こうなどとは考えないようにする。

 宮城県内に入った頃 前方に赤いテールカウルの二輪が見えた。NSR250R!。お仲間のTさんだ。追い越しで合図するが気がつかない様子。 まあ、いい。こっちはタンクが小さいが NSRは燃費が悪い。どうせ遠からず給油に入ることになる。
”初音ミク”NSR250R  東北自動車道 菅生SA  FZR250
 菅生に給油のため入った時、少々話をする。 彼はエントリーしているのでトライアルの真っ最中。お邪魔になると悪いので十和田で再会を約束して見送る。それにしてもポジションのキツいNSRで長距離走行とは恐れ入る。
”初音ミク” NSR250R  東北自動車道 菅生サービスエリア  FZR250
 年式的には90年型くらいだそうだが、20年も経ってしまえば87年も90年も似た様なモノ。最新型や高年式が速くてノントラブルなのは当り前。古いバイクで走ることこそ真骨頂。TさんのNSRに搭載されている荷物は小振りだがキャンプ用具や高価な食材などをゴッソリ詰め込まれている。この方の荷造りの妙だ。彼の作ってくれる山盛りの手料理は お世辞抜きの絶品。

 先を急ぐ競技車を他所に私は寄る先々でソフトクリームやら自家製パンやら御当地の名産品に舌鼓の放蕩三昧。 日が傾き始めた頃、東北道と八戸道の分岐となる安代ジャンクションを通過、青森・十和田方面に進路。
東北自動車道 安代JCT 十和田・小坂IC
 悠長に景色を眺めているわけでなく赤灯回して 「わりィごは ぃネェが!」と、追尾してくる覆面パトをやり過ごしている処。 交通量は少なく 見通しも良い。静岡県警のように物陰から(陰湿な)奇襲攻撃でなくても一撃離脱で撃墜されかねない。 ゴール間近で気の緩んだ鴨に 照準を定めている。

 十和田湖畔で途方に暮れていたら KROG会長閣下の呼ぶ声が。ゴール撤収中だったらしい。会長の先導で本日の野営地 生出(おいで)キャンプ場へ。 今年は宇樽部キャンプ場が改修中らしい。乙女像に触れなかったのが少々心残りだったが、また来年くるゾ!
十和田湖 生出キャンプ場 AR(マグナム)80 XVZ12ベンチャーロイヤル RZ250R
 オフィシャルとして参加の会長閣下は 愛機(シャア専用)ZX-9Rを売ってしまったため、マグナム90を駆って下道自走を来たという。隣に鎮座するXVZ12ベンチャーロイヤルも 常連の方で静岡ナンバー。その他の常連の方にも昔mc helldiver氏の集会でお見受けしたSASUKE氏など相変わらずの御健在ぶり。ただ私自身は無名で初参加の爺なのであいさつていどに。

 数年前(震災前の)石巻へ愛機GSX750Sで走った時は オーバーヒートに悩まされ必要以上に休憩を取らなければならなかった。後に対策はしたものの、やはり此処まで来るには不安が。だから格好だけではないカタナ乗りには羨望と畏敬。 こうして見ると スズキは以外とビッグバイクに強い。
ZX-12R GSX1100S刀GSX1300Rハヤブサ
 さすがこのクラスの方々は 既に出来上がっていらっしゃる。 それにしても昨今の至れり尽せりのオートキャンプ場などと違って、何となく昔懐かしい風情を炭の焼ける匂いと共に吸い込んで ボケーッとしているのがなんとも心地よい。 東北地方に著名な詩人や作家が多いことにも頷ける気がした。
生出キャンプ場  青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋
 ボーっとしていたのか 何をして良いかわからずオロオロしていたのか、私がボケているうちに先行したNSRのTさんが買い出しから戻ってきた。彼らに会えなかったら乙女の像を撮影して温泉入って日帰りのつもりだった。
十和田湖 生出キャンプ場
 一方の会長閣下は集計作業に入ってお忙しい。何もしないのも申し訳ないので、バーベキューのための火起こしなどお手伝いする私。 梅雨明けした途端に重苦しいほど蒸し暑くなった関東・東海と違って、青森に近い秋田の山間地は程好く涼しい。そのためか遠路走ってきたのに皆さんやたら元気。

 大勢で囲むキャンプファイヤーというのが またデキすぎて泣ける!カッコ良すぎる! 焚火は2ストのマフラー焼きでよくやったが、こんな大掛かりなのは 高校以来じゃなイカ? 脳味噌をひっくり返されたような不思議な気分。
キャンプファイヤー 十和田湖
 聞く処によると今年で30周年という。 30年前が どんな集まりだったのか興味は尽きないが、昔は二輪四輪共 こうした公道×××があったという都市伝説のような噂話は 先輩からよく聞かされたものだ。流行り廃りで消えて行くものも多い世の中で 淡々と続けてくれる方がいらっしゃるのは心強い。

 「まだそんなことをやっているのか」 と ”降りた奴等” ほど言いたがるかもしれない。歳を取るほど身に染みて分かったのは、「仕事がデキナイ奴は遊びも中途半端だ」ということ。働きもせずに遊べる時代ではない。口だけ達者な似非が 「降りた」おかげで 「こっち側」はオモシロイ人だけになった。
”戦場カメラマン” KROG会長 RED-WINGS氏
 80年代のように「夏に北海道に渡るライダー」が減ったおかげで、東北道も空いている。キャンプだけならミニバンのほうが快適で燃費も良い。最新型から旧車まで 皆さん年式も排気量もマチマチだが、今日ここまで走って来れた事実だけは共有している。バーチャルにはないリアルの空気が そこにはあった。

テーマ:ツーリング - ジャンル:車・バイク

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